現役選手が語る「高卒2年目、西武・森友哉の衝撃」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 そしてチームの先輩である栗山巧は「月並みですけど、打撃センスが飛び抜けています」と言って、こう続けた。

「打席に入ってからアプローチの仕方が、ちょっと今までに見たことがないタイプなんです。しっかりとバットを振っていく中で、どんなボールにも対応できる。左版・浅村栄斗みたいなイメージですかね。すでに1年目の昨年からその傾向はあって、相手バッテリーに真っすぐ主体の組み立てをされていて、そこへ急に変化球を投げられた打席があったんですよ。森はそのボールを逆方向へ完璧にとらえた。結果はレフトライナーだったのですが、あれは何年もプロでやっている選手のアウトのなり方なんです。僕らが段階を経て、何年もかかってできたことをアイツは簡単にやってのけた。それに長打力もあるわけですから、これはモノが違うなって思いましたよね」

 ロッテの捕手・吉田祐太は、冒頭の5月8日の試合でマスクを被り、森に5打数3安打2打点(本塁打1本、二塁打2本)と打ち込まれた。

「その試合はお手上げというか、難しいボールも打っていたし、調子自体が良かったのかなと思います。森選手の印象は、どんなボールに対してもフルスイングができるということですね。難しいボールでも、タイミングを外したボールでも、追い込まれてからでもしっかり振れる。キャッチャーとしては、あれだけ怖いものなしで振ってこられるのは嫌ですね。対策としては、とにかくいろんな攻め方をして少しでもバットを振らせないようにしたいですね」

2 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る