2015.03.03

カープ野球の申し子。鈴木誠也は「キクマル」に続けるか!?

  • 前原淳●文 text by Maehara Jun
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

2月特集 2015年躍動するホープたち(13)

 昨季、菊池涼介と丸佳浩の”キクマルコンビ”がブレイクした広島には、まだまだ有望な逸材が揃っている。黒田博樹と新井貴浩が復帰し、例年以上に注目度が増す春季キャンプを活気づけていたのは、第2の”キクマル”を目指す若手選手たちだった。なかでも大きな期待を背負っているのが、高卒3年目の鈴木誠也(20歳)だ。

昨年行なわれた21Uワールドカップで首位打者を獲得した鈴木誠也

 走攻守3拍子揃い、長打力も兼ね備えるなど、カープ野球の申し子のような選手だ。チームメイトも「アイツはものが違う」「とんでもない才能を持っている」と、鈴木の能力の高さに一目置く。また、今季から指揮を執る緒方孝市監督も次のように鈴木を評価する。

「肩の強さはチーム一。スローイングを見ているとびっくりするぐらい力強い送球をする。走力もあるし、試合で使いたくなる選手」

 昨年までは内野と外野の両方をこなしていたが、今季は外野1本で勝負する。鈴木の目標は、開幕一軍でも、一軍定着でもなく、レギュラー奪取だ。

「自分はそこしか見ていません。野球人生において、今年は勝負の1年になると思います」

 鈴木は2013年に二松学舎大付高(東京)からドラフト2位で入団。1年目から一軍昇格を果たすなど、早くからその才能を高く評価されていた。ちなみに、高卒新人野手の1年目での一軍昇格は、1999年の東出輝裕以来、14年ぶりのことだった。その東出は、かつて鈴木について次のように語っていた。

「数日前に言ったことが、すぐにできるようになっている。そう簡単にできることではありません。オレなんかよりずっと上。レギュラーをつかむのは、そう遠い話じゃないと思います」