巨人投手陣を救う。小山雄輝を急成長させたノート (4ページ目)
手慣れた手つきで実際にチャートをつけるやり方を、私のノートに書き込んでいく小山。その顔は、新しいおもちゃを手にした子どものように無邪気である。「これ、すごく大変じゃない?」と質問をした私に、キラキラとした目で答えてくれた。
「すっごい大変だし、面倒くさい! でも、これをやれば結果が出るのは分かってる。だから、やる」
“目に見えているモノだけが、真実ではない”
そういう言葉をどこかで聞いたことがある。小山に起こった目に見える変化は、踏み出すステップの29センチ分。しかし、目に見えない変化はそれ以上に大きく、今後の無限の成長を予感させる。
3年連続日本シリーズを目指す巨人は、菅野の状態が不透明であるなど、先行きは決して明るくない。だが、心配はいらない。巨人には小山がいる。CSファイナルステージ、さらにその先に続く日本シリーズに向けて、小山がキーマンになるということを疑う者は、もう誰もいない。
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