2014.08.18

兄貴たちが語る「松坂大輔がメジャーで勝てない理由」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 甲斐啓二郎,Getty Images●写真 photo by Kai Keijiro,Getty Images

吉井理人×石井貴 対談(2)

 今季からヤンキースに移籍した田中将大をはじめ、上原浩治(レッドソックス)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)など、日本人メジャー投手が順調な活躍を見せている。しかし、その一方でメジャー移籍後、思うように活躍できず苦しんでいる投手もいる。そのひとりが松坂大輔(メッツ)だ。かつてメジャーのマウンドを経験した吉井理人氏、西武時代に松坂とチームメイトだった石井貴氏のふたりは、今の松坂のピッチングをどうみているのだろうか。
(前回の記事はこちら)

ケガの影響もありなかなか思うような結果を残せない松坂大輔

―― 今回は日本人メジャー投手についてお話をうかがいたいと思います。まず、ニューヨーク・ヤンキースに移籍した田中将大。現在はヒジを痛めて故障者リスト入りしましたが、前半戦だけで12勝(4敗)をマークしました。活躍できた大きな要因は何だと思いますか。

吉井 どのコースにどの球種を投げれば打ち取れるかをわかっていますよね。

石井 それを実践できるだけの制球力、ボールのキレを持っています。適応力の高さを感じます。

吉井 ダルビッシュ有(レンジャーズ)ですら、メジャー1年目は苦労しましたからね。特にシーズン前半戦はボールを動かそうとしすぎて、ツーシームを多投していました。その結果、体が開き気味になってしまい、フォームを崩してしまった。

石井 メジャーの打者相手に日本と同じスタイルを貫くのは難しいんですかね。

吉井 最初は日本と同じスタイルでやってもいいと思います。それでダメだったら、次の手を考えればいいわけですから。ダルビッシュも1年目の後半あたりから、フォーシームの重要性に気づいたと思います。

石井 今はフォーシームとスライダー中心ですごくシンプルですよね。

吉井 メジャーだからといって、変に意識する必要はないと思います。岩隈久志(マリナーズ)も基本的には変わっていないですよね。しっかり自分自身のピッチングができています。