2014.06.01

悩める巨人・坂本勇人が語った「野球の怖さ」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 巨人・坂本勇人が5月20日の西武戦で通算1000本安打を記録した。25歳157日での到達はセ・リーグ史上最速。あのイチロー(ヤンキース)を23日上回るスピード達成だった。

セ・リーグ史上最速で通算1000安打を達成した坂本勇人。

 入団2年目で巨人のショートのレギュラーを獲得すると、瞬(またた)く間にチームの看板選手となった。そして昨年は、ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表にも選ばれ、日の丸を背負って戦った。順調にプロ野球選手としてキャリアを積んでいる坂本だが、結果を残すたびに背負う重みは増していくようになったという。いまや活躍して当たり前の選手だ。少なくとも周囲はそう見ている。

「出始めの頃と比べて、ファンの皆さんの期待、声援は大きくなっています。それがプレッシャーになっている部分も多いのかな。高い給料をもらっているから、ファンの方が期待してくれる部分はたくさんあるだろうし。そういうプレッシャーを打席の中でちょっとでも消したいから練習するしかないんです」

 見る者を魅了するような輝きを見せたにもかかわらず、その後、低迷していく選手は少なくない。昨年、坂本も壁にぶつかった。2012年はリーグ最多の173安打を放ち、打率.311をマークしたが、昨年は安打数が減少し、打率も.265まで落ちた。この結果に周囲は「低迷」と書き立てた。

 しかし、打撃こそ結果を残せなかった坂本だが、大きく進歩した面もあった。そのひとつが走塁だ。広島の丸佳浩に次いでリーグ2位、自身としてはキャリア最高となる24盗塁をマーク。そして選んだ55個の四球も自己最多となった。

「昨シーズン終盤はバッティングが全然ダメで、その代わりに盗塁する楽しみを感じていました。もちろん、ヒットを打つのがバッターとしていちばん嬉しいこと。そこはこれからも追い求めていきますが、プラスアルファで盗塁、フォアボールが増えればいいなと思っています」