恩師が語る「2014年の大谷翔平に期待すること」 (3ページ目)
大谷の2年目――やはり、そこには「進化」の文字が浮かぶ。恩師は教え子のさらなる飛躍に期待する。
「二刀流に関して本人に聞くと、『楽しい』という言葉が返ってくるんです。『実際は大変だろ?』と言っても、『本当に楽しい』と。そんな言葉からも、彼は本当に野球が好きなんだなあ、と思いましたね。ピッチングが好きなら、バッティングも好き。二刀流をやる中で、大谷にとって一番良かったことは高校の延長でプレイできていることだと思います。投げて、打っていた高校時代。その流れのままプロでやることができた。いい意味で何も考えずにやれたことが大きいと思います。今シーズン、ピッチャーとしては、コントロールさえ安定すれば、ある程度の勝ち星はつくんじゃないかと思います。球種も増えたみたいですし、制球力がついてくれば本当に楽しみですね」
さらに、佐々木監督は「これを言ったらプロの指導者の方に怒られるかもしれませんが……」と前置きした上でこう話す。
「スピードにもこだわってほしいですね。大谷の能力からすれば、力まずに投げさえすれば160キロを超えると思うんです。『誰もやっていないことをやりたい』と言って二刀流に挑戦している今、誰も出したことのないスピードを出す可能性は、彼のポテンシャルからすれば十分にあると思っています。そして、いずれは世界で通用するレベルの選手になってもらいたいですね」
2014年シーズン、バッターとして好スタートを切った19歳。4月3日のソフトバンク戦では、いよいよ「ピッチャー・大谷翔平」が始動する。
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