2014.03.13

黄金ルーキーの実力は本物か? 解説者7人が見た楽天・松井裕樹

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 小内慎司●写真 photo by Kouchi Shinji

 昨年のドラフトで5球団から1位指名を受けた松井裕樹。キャンプ、オープン戦と順調に結果を残し、開幕ローテーション入りの期待もかかっている。はたしてその実力はどのレベルなのか? プロ野球解説者の7人に、松井裕樹の本当の実力を語ってもらった。

抜群の腕の振りと度胸を武器に、開幕ローテーション入りを目指す松井裕樹。

◎山村宏樹(元楽天)

「ブルペンよりも実戦のマウンドで力を発揮するタイプだと思います。バッターが打席に立った方が、腕の振りもいいですし、ボールに力があります。特に変化球を投げる時の腕の振りが素晴らしい。ストレートはしっかり腕が振れても、変化球になると緩んでしまうピッチャーは多いのですが、松井はその逆。だから、ボール球でもバッターは手を出してしまうのだと思います。そしてもうひとつ感心したのが、度胸の良さ。2月23日の巨人とのオープン戦でキャッチャーの嶋(基宏)のサインに何度か首を振るシーンがありました。高卒1年目の投手が、しかもプロの実戦初登板でなかなかできることではありません。試したかった球があったようなのですが、自分なりにしっかりテーマを持って取り組んでいるあたり、並の新人とは違うなと思いました」

◎吉井理人(元日本ハム投手コーチ)

「左投げで、しかもあれだけ真上から投げられるのは、それだけで貴重な存在。バッターからしてみれば、なかなかない軌道なので、慣れるまで時間がかかると思います。そして彼の特長は、何と言ってもあの腕の振り。球種も多くないし、決してコントロールがいいというわけでもないのに、あれだけ三振が奪えるのは、あの腕の振りがあるからなんです。三振を奪えるかどうかはすごく大事なことで、僕も投手コーチ時代は『三振を取れる必殺パターンを作れ』と選手たちによく言っていました。彼の場合は、追い込んだらスライダーがあり、あの球はわかっていても手が出てしまう。すでに必殺パターンを持っているという点で、一軍でも十分にやっていけると思いますよ」