2014.03.10

藤川、館山、和田……。「松坂世代」の逆襲が始まる

  • 津金一郎●文 text by Tsugane Ichiro
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 プロ野球、メジャーリーグともに開幕を間近に控え、オープン戦は佳境を迎えつつある。話題の中心にいるのが、7年総額161億円でニューヨーク・ヤンキース入りした田中将大だ。その一挙手一投足は日本だけではなく、アメリカでも大きな注目を集めている。

 国内に目を向ければ、楽天の黄金ルーキー・松井裕樹が存在感を際立たせている。卓越したピッチングで開幕一軍はおろか、先発ローテーションの座も手中に収めつつある。また、2年目ながら開幕投手を目指す巨人の菅野智之、ヤクルトの小川泰弘への注目度も高い。さらに、一昨年に春夏の甲子園を沸かせた阪神の藤浪晋太郎、日本ハムの大谷翔平を含め、次代を担うタレントたちが目映いスポットライトを浴びている。

ローテーション入りを目指すメッツの松坂大輔

 その一方で、これまで球界の主役を張ってきた”松坂世代”はここ数年、本領発揮できずに燻(くすぶ)っている。同級生の多くはユニフォームを脱ぎ、現役の選手たちも近年はケガに泣かされ続けてきた。「松坂世代は終わった……」。そんな声も少なくない。だが、このまま終わるつもりなどない。特に今年は、この黄金世代が表舞台での復活を目指し、力強い第一歩を踏み出している。

 かつては球界の”絶対的エース”として君臨した松坂大輔だが、2011年に右肘手術を受けて以降は苦しいシーズンを過ごしてきた。2012年にメジャー復帰を果たしたものの、本来の姿からは程遠いピッチングが続いた。所属チームもボストン・レッドソックスからクリーブランド・インディアンス、ニューヨーク・メッツへと転々としていた。今季はメッツとのマイナー契約からスタートし、先発5番手の座を目指して当落線上の戦いを続けている。

 3月7日(現地時間)にはオープン戦2度目の登板を果たし、昨季のナ・リーグ覇者であるセントルイス・カージナルスを相手に2回を投げて6安打2失点。

「いい球で追い込んでから高く浮いた球を打たれた。エラーの後に抑えたかったけど、それができなかったのが投手として悔しい」