2014.02.26

巨大戦力のソフトバンクで輝く、小兵・今宮健太の存在感

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro

 侍ジャパン小久保裕紀監督とソフトバンク秋山幸二監督の意見がピタリと合致した。その会話の中身を、小久保監督が明かしてくれた。

「このキャンプで今宮(健太)のバッティングを久し振りに見ましたが、自分のフォームがようやくできてきたかなと思います。僕の印象では、昨年の2割5分(正確には.253)から上積みできると思います。秋山監督も同じ意見を持たれていました」

昨季は143試合に出場し、ゴールデングラブ賞を獲得した今宮健太。

 昨季、ソフトバンクの不動のショートへ見事成長した今宮健太。143試合に出場し、自身初となるゴールデングラブ賞も獲得。秋には「小久保ジャパン」の一員に選ばれた。22歳にして早くも順風満帆のシーズンを送ったかに思えるのだが、今宮の口からは「フル出場にあと1試合足りなかった」「打てなかったのがひとつの理由だと思います」と悔しさを滲(にじ)ませるコメントが次々と吐き出された。

 ただ、打撃で何の成果も残せなかったわけではない。むしろ、パ・リーグ新記録を樹立する活躍を見せたのだ。高校時代は通算62本塁打を放ったスラッガーだったが、身長172センチの小柄な体格ではプロで同じことを求めても無理だと判断。相手チームが嫌がる打撃を追求した結果、昨季はシーズン途中から2番打者に定着してリーグ新のシーズン62犠打を決めた。

「契約更改の席でもバントの数、そして成功率.925は評価していただけました。でも送りバントは前の打者が出塁してこそ。だから数字を求めることはできません。それに1年間を振り返ると、やはり打てない日が多かったなと思います。今シーズンは、打率2割8分は打たないといけないと思っています」