2013.12.30

2013年プロ野球「記録」と「記憶」の10大ニュース

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 2013年のプロ野球は、実にさまざまな出来事が起きた。今年も残すところあとわずかとなった今、スポルティーバ編集部が選定した「10大ニュース」をもとに、あらためて球界の1年を振り返ってみたい。

日本シリーズで巨人を下し、球団創設9年目にして初の日本一を達成した楽天。

第1位 楽天初の日本一達成&田中将大の開幕24連勝

 開幕から無傷の連勝を続けた楽天のエース・田中将大。そんなエースの力投に打線も刺激を受け、"星野チルドレン"と呼ばれる銀次、岡島豪郎、枡田慎太郎らの若手と、アンドリュー・ジョーンズ、ケーシー・マギーというバリバリのメジャーリーガーがうまく機能し、チームは快進撃を続けた。

結局、田中は世界記録となる開幕24連勝をマーク。この田中が築き上げた「24」の貯金の甲斐もあって、楽天は球団創設9年目にして初の優勝を成し遂げた。巨人との日本シリーズでも田中が先発、リリーフとフル回転の活躍を見せ、第7戦までもつれた死闘を制し日本一を達成した。胴上げ投手となった田中は、「日本一」を置き土産にポスティングによるメジャー移籍を表明。シーズン中の連勝記録を継続したまま、来年から舞台をアメリカに移すことになった。

第2位 バレンティンが王貞治らの記録を抜くシーズン60本塁打

 7月終了時点で34本塁打を放っていたウラディミール・バレンティン(ヤクルト)は、8月に入るとさらにペースを上げ、日本記録となる月間18本塁打をマーク。王貞治(巨人)、タフィー・ローズ(近鉄)、アレックス・カブレラ(西武)が持つシーズン55本のプロ野球記録更新は時間の問題となった。

これまで、1964年に王貞治が記録した55本塁打は「聖域」とされていて、1985年にランディ・バース(阪神)が128試合目に54号を放つと、残りの2試合(当時は135試合制)は四球攻めにあい記録更新ならず。2001年にローズ、2002年にカブレラが55本で並んだ時も、その後の試合で四球攻めが話題になった。

だが今回は、残り試合数が多かったこともあるが、記録に対する価値観も変わり、敵味方関係なく歴史的瞬間に立ち会うことを楽しみしているファンが増えたように思えた。そんなファンの後押しもあって、9月15日の阪神戦(神宮球場)で新記録となる56号を放ったバレンティン。最終的に60本に到達するなど世紀の本塁打狂騒曲に日本中が沸いた。