20年データで歴然。阪神の「助っ人補強」はセ界ワースト (2ページ目)
20年間で打撃三部門(首位打者、本塁打王、打点王)のタイトルを獲得していないのは阪神だけ。マートンは3度、最多安打のタイトルを獲っているが、主要三部門のタイトルは一度もない。 一方、野手陣はどうか。時にマット・マートンやクレイグ・ブラゼルのように「「助っ人」と呼ぶにふさわしい選手も出現するが、長い歴史をトータルして見れば、どれだけ多くの外国人に裏切られ、泣かされてきたことか。ここ20年で、阪神はセ・リーグ最多となる33人が来日(他5球団平均は23人)。その度に「バース(※)の再来」「虎の救世主」の見出しが躍った。しかし、活躍したのはほんの一握り。
(※)ランディー・バース=1983年~88年に阪神に在籍し、2度の三冠王(85、86年)を獲得。85年、阪神唯一の日本一に貢献した史上最強の助っ人。
例えば安打数を見ると、阪神はセ・リーグ3位の3468本を放っているが、あくまでこれは33人のトータルの数。これをひとり当たりに換算すると阪神は105本となり、1位のヤクルト(205本)、2位の中日(200本)、3位の横浜DeNA(133本)、4位の広島(122本)、5位の巨人(121本)に続く最下位。さらに本塁打、打点も同様である。トータルの数字だけ見ればわかりにくいかもしれないが、打者ひとり当たりの成績を見れば圧倒的に劣っている。これを見れば、ヤクルトと中日が他球団を圧倒しており、いかにいい外国人を獲得しているのかがわかる。
それが影響してか、33人のうち24人がたった1年プレイしただけで帰国している。今シーズンも4番候補として期待されたブルックス・コンラッドだったが、わずか24試合の出場にとどまり、打率.175、本塁打と打点はともに0と散々な結果に終わり、やはり1年でチームを去った。
かつてはバースをはじめ、セシル・フィルダー、ジム・パチョレック、トーマス・オマリーと外国人選手が、打撃主要3部門(首位打者、本塁打王、打点王)のタイトルを次々に獲得した時代もあったが、この20年で主要3部門のタイトルを獲った外国人はひとりもいない。マートンが3度シーズン最多安打を記録したが、首位打者を獲得することはなかった。
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