2013.09.13

将来の日本の主砲。パ・リーグの「若き4番」がアツイ!

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • photo by Nikkan sports

 今年のプロ野球の主役は、球界の歴史を塗り替えたふたり、田中将大(楽天)とバレンティン(ヤクルト)であることに異論はない。しかし、未来の日本球界のために、あえて注目したい男たちがいる。「パ・リーグの若き4番打者」たちである。

中村剛也が復帰した後も、西武の4番に座る浅村栄斗

 セ・リーグの4番打者はふたつの傾向で締められている。先述したバレンティン、そしてDeNAはブランコがもはや不動の4番だ。広島はキラかエルドレッドを多く起用しており、以上の3球団は助っ人頼みの現状だ。巨人は、ここ最近は村田修一が打っているが基本線は阿部慎之助。阪神は8月終盤から鳥谷敬が定着している。中日はルナの離脱後は和田一浩が座る。この3球団は日本人打者が核となっているが、よく見るとベテランばかり。名前を挙げた中では鳥谷が32歳で一番若いが、本来4番打者のタイプではない。

 それに比べて、パ・リーグには若くてイキの良い和製4番打者が何人もいる。今後、2015年には「第1回プレミア12(※)」が日本で開催される予定で、2017年には「第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」と国際大会が目白押し。さらには、2020年の東京五輪で野球復活の可能性の声も聞こえている。次代の日本代表の4番バッター。それはパ・リーグから誕生するのではないか。

※国際野球連盟(IBAF)が選定する12の国と地域が参加し、4年に一度開催される国際大会。

 筆頭は日本ハムの中田翔(24歳)だ。昨年は全試合で4番を任されたが、打率.239、本塁打24、打点77と満足のいく結果を残せなかった。それでも熾烈な優勝争いを繰り広げていたシーズン終盤は何度も試合を決める一打を放つなど、4番らしさを見せチームの勝利に貢献した。今季も開幕から4番に座り、8月21日までの105試合で打率.303、28本塁打、73打点をマーク。左手小指の骨折で戦線離脱したのが惜しまれるが、9月12日現在、本塁打王レースで同僚のアブレイユと並んでパ・リーグのトップに立つなど、誰もが認める「4番打者」へと成長を遂げた。