吉井理人×田口壮「初優勝を狙う楽天の最大の敵は西武だ!」 (4ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai keijiro

―― それでは最後に、後半戦注目の選手を挙げていただけますか。

田口 日本ハムの中田翔も面白いけど、もうすぐ日米通算2000本安打を達成するロッテの井口資仁ですね。前半戦、ロッテが好調でしたけど、井口の働きが大きかったと思うんです。セカンドからファーストにコンバートされてから、負担が軽くなったのか、調子を上げてきましたし、結果的に鈴木大地のブレイクにもつながった。

吉井 オレは西武の菊池雄星。渡辺(久信)監督もしっかりチャンスを与えて、菊池自身がそれをものにした。前半戦のピッチングを見る限り、まだまだよくなりそうな予感がする。石井一久に弟子入りしたらしく、一緒にトレーニングをやっているって言ってた。石井は長くプロの世界でやっているし、コンディショニングについても良く知っている。

田口 まだ石井一久も西口文也もおったんですよね。

吉井 そうそう。

田口 後半戦、彼らは絶対に出てきますよ。おそらく渡辺監督もそこは考えていると思います。

吉井 そういう意味で、西武はあれだけ若手でローテーションを回して、まだリザーブで石井と西口がおるというのは……。

田口 かなり強いと思います。西武は注目ですね。

(おわり)

  
写真左:吉井理人(よしい・まさと)
1965年4月20日、和歌山県出身。箕島高から84年にドラフト2位で近鉄に入団。近鉄時代は主にクローザーとして活躍し、88年に24セーブを挙げ最優秀救援投手に輝く。95年にヤクルトに移籍し、先発投手として3年連続2ケタをマーク。98年からメジャーに移籍し、メッツなど5年間メジャーでプレイし32勝を挙げた。その後、日本球界に復帰し、07年に現役を引退。08年から5年間、日本ハムの投手コーチを務めた。現在はFOX SPORTSで生放送中の『BASEBALL CENTER プロ野球プレゲーム/ポストゲームショー』にて、自身初となるメインアナリスト(解説)を務めている。日米通算成績は121勝129敗62セーブ、防御率4.14。

写真右:田口壮(たぐち・そう)
1969年7月2日生まれ 兵庫県出身。西宮北高から関西学院大に進み、91年にドラフト1位で指名されオリックスに入団。3年目の外野転向を機に才能が一気に開花し、イチローらとともに12球団屈指の外野陣を形成。95、96年のリーグ連覇(96年は日本一)に貢献した。02年からメジャーに移籍し、カージナルス、フィリーズで世界一を経験。10年に日本球界に復帰したのち、12年7月31日をもって現役引退を表明した。日米通算成績は1894試合に出場し、1601安打、592打点、89本塁打。

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