吉井理人×田口壮「初優勝を狙う楽天の最大の敵は西武だ！」 (3ページ目)

――　一方、パ・リーグはどうですか。

吉井　パ・リーグは最後まで本当にわからない。このままいくかもしれないし、ひっくり返る可能性もある。というのも、上位チームは１年間ローテーションをしっかり投げ切ったピッチャーが少ない。楽天はマー君（田中将大）だけだし、ロッテも成瀬善久が二軍で、唐川侑己も１年を通して投げたことがない。

田口　そういう意味では、下位チームにもチャンスはありますね。

吉井　オリックスは金子千尋と西勇輝がいるし、日本ハムも武田勝、吉川光夫、木佐貫洋、ウルフと駒が揃っている。西武も岸孝之、野上亮磨、牧田和久がいる。夏場になるとピッチャーがへばってくるから、その時にどうなるか。前半戦好調だったロッテあたりが意外と苦労するかも。

田口　オリックスもまだまだチャンスはありそうですけど、西武が面白そうですね。

吉井　西武はいいかも。打つ方では「おにぎり君」も戻ってくるし。

田口　おにぎり……!?　おかわり君（中村剛也）でしょ（笑）。

吉井　あ、そうそう、おかわり君や。いつも間違えるんよ（笑）。

田口　彼が戻ってくれば、打線もより厚みが増しますしね。

――　前半戦、首位で折り返した楽天ですが、リーグ初制覇ために何が必要だと思いますか。

吉井　先発はマー君を中心に則本昂大やダックワースに踏ん張ってもらって、あとは期待されながら前半戦は結果を残せなかった選手たちが戻って来られるか。釜田佳直とかね。

田口　初優勝は、もう勢いしかないですからね。

吉井　確かに。そういう意味で、星野監督は若い選手を我慢しながら積極的に使っているから、勢いが生まれる可能性は十分にある。特に野手は、失敗しても使い続けている。試合中は怖い顔しているけど（笑）。

田口　この間、星野監督にお会いしたら、「オレも我慢強くなった」と言っていました。

吉井　若い選手たちが急成長する可能性はある。