2013.07.18

プロ野球前半戦総括。40オーバーの男たちが見せた「大ベテラン力」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Nikkan sports

 プロ野球の前半戦が終了した。今シーズンは、セ・リーグで最多勝争いを繰り広げている小川泰弘(ヤクルト)や菅野智之(巨人)、高卒1年目ながら存在感を見せつけている大谷翔平(日本ハム)や藤浪晋太郎(阪神)など、例年以上にルーキーたちの活躍が目立っている。その一方で、こうしたルーキーたちに負けずとも劣らない働きを見せているのが40歳を超えるベテランたちだ。

6月5日の日本ハム戦で劇的なサヨナラ本塁打を放った小笠原道大

 もうすぐ40歳を迎える中村紀洋(横浜DeNA)は、開幕カードこそ代打要員だったが、筒香嘉智がオープン戦で痛めたケガの影響もあって二軍落ちするとレギュラーに定着。5月5日の中日戦では史上43人目の2000本安打を達成した。

「かなり遠回りしましたが、いろいろな経験をさせてもらってきました。僕に携(たずさ)わっていただいた方々に、本当に感謝したいと思います」

 かつて日本球界を代表するスラッガーだった中村だが、二度の自由契約を経験するなど、失意の日々を送ったこともあった。それだけに喜びもひとしおだったが、「泣けなかった。まだこれからがある」とすぐに表情を引き締めた。その言葉通り、記録の余韻に浸ることなく、その後もヒットを量産し続けた。

 DeNAは主砲のトニー・ブランコが打率.324、30本塁打、87打点と打線を牽引している。その陰で重要な役割を果たしているのが、ブランコの後を打つ中村だ。前半戦はリーグ4位の打率.311をマーク。中軸ふたりが好調ゆえに、当然、相手のマークは分散してしまう。それが相乗効果を生み出し、リーグトップの360得点という結果につながった。

 いつもなら早々とCS争いから脱落しているDeNAだが、中村、ブランコを筆頭とした打線の活躍もあって、前半戦を終えて3位中日に1.5ゲーム差の4位につけている。初のCS進出に向けて、優勝を知る中村の活躍は必要不可欠だ。