交流戦前半総括。再び「実力のパ」の時代に突入か!?
今季ここまでパ・リーグ防御率トップの西武・菊池雄星。 2013年セ・パ交流戦の前半が終了し、ここまで(5月30日現在)パ・リーグ40勝、セ・リーグ28勝と、パ・リーグが大きくリードしている。順位も1位が楽天、2位がロッテ、3位がオリックスと上位はパ・リーグが独占しており、セ・リーグの中で6位以内に入っているのは広島だけ。果たして、再び、強いパ・リーグの時代に突入したのか?
交流戦が始まったのは、今から8年前の2005年。初代王者に輝いたのはロッテだった。以来、昨年巨人が優勝するまで7年連続してパ・リーグのチームが制し、対戦成績もパ・リーグがセ・リーグに負け越したのは2009年の一度だけ。「交流戦のパ」「実力のパ」と呼ばれる所以(ゆえん)である。
特に印象的だったのは、2010年の交流戦。この年、優勝したのはオリックスで、1位から6位までをパ・リーグのチームが独占した。対戦成績もパ・リーグの81勝に対し、セ・リーグは59勝。当時、横浜の監督だった尾花高夫氏が「パ・リーグについていろいろと対策はしているが、技術が追いつかない」と語ったように、パ・リーグの実力をまざまざと見せつけた格好となった。
なかでもセ・パの差を分けたのが投手力だった。巨人・原辰徳監督は、「パ・リーグは好投手が揃っているだけに、2連戦の日程だとセ・リーグは苦しい」と語り、当時・オリックスの監督だった岡田彰布氏も「1番手、2番手の投手力はパ・リーグが圧倒している。もし3連戦だったら結果はどうなっているかわからないけど、2連戦の交流戦ならパ・リーグが絶対に有利」と持論を展開した。つまり、投手力の差がそのままセ・パの実力差となっていたわけだ。
当時のパ・リーグ投手陣の顔ぶれを見ると、日本ハムのダルビッシュ有、ソフトバンクの杉内俊哉、和田毅、西武の涌井秀章、岸孝之、楽天の岩隈久志、田中将大など、先発1、2番手に日本代表クラスの投手が揃っていた。
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