【プロ野球】
大本命・巨人を追うのは? 下位3球団に巻き返しの予感 (2ページ目)
オープン戦では9勝9敗1分。81得点は12球団3位、18本塁打は堂々のトップだった。攻撃力を前面に押し出した戦いで、借金39に終わった昨シーズンの数字をどこまで減らすことができるか。昨年、DeNAに大きく勝ち越したチームにとっては、脅威になることは間違いない。
同じく下位から巻き返しを図りたいのが阪神。昨年の戦いを振り返ると、411得点はリーグ最少で、チーム本塁打58本もリーグワーストと、得点力不足が大きな課題だった。だが、このオフは日本球界に復帰した福留孝介、西岡剛に続き、スイッチヒッターの新外国人、ブルックス・コンラッドを獲得。
かつて阪神の正捕手として活躍した矢野燿大氏は、今シーズンの阪神を次のように分析する。
「十分に上位を狙えるだけの戦力は整いました。福留、西岡が入ったことで、大和や上本(博紀)といった若手が刺激を受けて、キャンプ、オープン戦と非常にいい動きをしています。打線の厚みは昨年以上ですし、得点力アップは期待できると思います。あとは投手陣がどこまで踏ん張れるかでしょう。特に(藤川)球児が抜け、リリーフ陣を再編しなくてはいけません。ここがうまくはまれば、チームにも勢いが生まれるのですが......」
藤川に代わる抑えには久保康友が早くから確定していたが、その前を予定した渡辺亮、筒井和也が出遅れたことによって、7回、8回は安藤優也、福原忍の両ベテランが担うことになった。経験豊富な3人だが、不安があるとすれば連投が効くかどうかだ。ただ、この安藤、福原、久保の通称"AFK"が、かつて最強のリリーフ陣といわれたジェフ・ウィリアムス、久保田智之、藤川球児の"JFK"に近づくことができれば、8年ぶりのリーグ優勝も不可能ではない。
昨年、15年ぶりのAクラス入りまであと一歩と迫りながら、終盤に失速した広島。だが、自慢の投手陣は今年も健在。前田健太、野村祐輔、大竹寛、バリントンが並ぶ先発陣も、今村猛、ミコライオが控えるリリーフ陣も、リーグ屈指の実力と安定感を誇る。
課題は攻撃陣だ。堂林翔太らの若い力の台頭はあったが、特にCS争いを演じていた9月は完封負けが5試合もあり、チーム打率.220、1試合平均得点が1.67と深刻な得点力不足に陥った。ただ今シーズンは、昨年21試合の出場にとどまった栗原健太が復帰し、俊足巧打の新外国人フレッド・ルイスを獲得した。再び、伊原氏が言う。
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