【プロ野球】
大本命・巨人を追うのは? 下位3球団に巻き返しの予感
メジャーリーグから復帰した西岡剛と福留孝介。今シーズンの阪神はこの二人の活躍がカギになる どの評論家、識者に聞いても「巨人で決まり」が第一声のセ・リーグのペナントレース展望。昨年日本一に輝いた巨人は、注目のルーキー・菅野智之が加わり、メジャーのオールスター出場経験のあるホセ・ロペスを獲得するなど、今年も補強に抜かりはない。西武、オリックスで監督の経験を持ち、2007年から4年間は巨人のコーチを務めた評論家の伊原春樹氏からは「巨人が頭ひとつどころか、ふたつは抜けています」と言い、同時に「中日はかなり厳しい戦いになると思いますよ」の答えが返ってきた。
44歳の谷繁元信を筆頭に、40歳の和田一浩、38歳の井端弘和、36歳の荒木雅博と、野手陣の高齢化に加え、ここまで中日の強さを支えてきたリリーフ陣も39歳の岩瀬仁紀にやや陰りが見え、浅尾拓也も右肩に不安が残る。伊原氏が「若手の台頭や外国人の大爆発でもない限り、上位争いは厳しいでしょう。私の中では5番目の予想です」と言うように、大きく評価を落とした。その中日が5番目ということは......。
「悪いですけど、最下位はDeNAですね。ただ、去年は断トツの最下位でしたけど、今年は"断トツ"の言葉は取れるんじゃないでしょうか。ラミレスに中日から移籍してきたブランコ、そして新外国人のモーガン。この3人が期待通りの働きをしてくれれば、脇を固めるメンバーはいますから、去年、リーグ最低打率だった攻撃力は確実に上がってくる。あとは投手陣ですね。先発を数えた時、三浦(大輔)、藤井(秀悟)が先に来るようじゃ、長いシーズンはやっぱり厳しい。いい意味で期待を裏切ってほしいんですけど......」
かつて横浜で投手コーチを務めたこともある野村弘樹氏は、攻撃力アップによる相乗効果を次のように説明する。
「打線がいいと、投手はある程度の失点を覚悟できますから、大胆に攻めることができます。そうなると、腕の振りも良くなりますし、ピンポイントでコースを狙わなくていいので四球も減る。無駄な出塁を減らせば、自ずと失点も少なくなると思います」
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