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【プロ野球】
大本命・巨人を追うのは? 下位3球団に巻き返しの予感 (3ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Koike Yoshihiro

「ルイスはオープン戦で2番に入ったりしていましたが、ここがうまく機能して中軸につながっていけば面白い打線になる。それにエルドラッド、ニックは来日2年目。外国人選手は1年目より2年目の方が、日本野球にも慣れて好成績を残すことが多い。彼らに大きな変わり身があれば、初のCS進出も十分に見えてくるでしょう」

 オープン戦は10勝6敗で巨人に次ぐ2位。堂林や丸佳浩といった若手のさらなる飛躍も期待されており、16年ぶりのAクラスへ舞台は整った。

 その広島と昨年激しいCS争いを演じたのがヤクルト。一昨年はシーズン終盤まで首位を走りながら大失速で2位。昨年も4月は首位で飛び出すも、交流戦で10連敗を喫するなど大きく躓(つまず)き、3位に滑り込むのが精一杯だった。これらの原因のひとつに挙げられるのが、ケガ人の多さだ。今年も開幕前にバレンティン、川端慎吾が離脱するなど、早くも主力抜きの戦いを強いられる。それでも矢野氏は「それほど心配はいならい」と語る。

「ヤクルトというチームは戦力のバランスが非常にいい。誰かが抜けても、ちゃんと補える選手がいる。もちろん、主力が抜けるのは厳しいでしょうが、それほど大きな穴になるとも思えない。メンバーが揃えば、巨人とも面白い勝負をすると思いますよ」

 そして最後に、伊原氏に「巨人に死角はあるか?」訊いてみた。

「あるとすれば、主力の相次ぐ故障でしょうね。特に、膝に持病を抱える阿部(慎之助)や、腰に不安が出てきている坂本(勇人)の長期離脱です。それでも、それを補えるだけの戦力はありますから、普通に戦えば巨人で間違いないです」

 巨人優位に変わりはなさそうだが、あくまで予想は予想。プロ野球ファンとしては、昨年下位に沈んだ3球団の意地に期待したい。果たして待っているのは白熱の戦いか、それとも巨人の独走か......。2013年プロ野球がいよいよ開幕する。 

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