【プロ野球】カープ『ドラ1ローテーション』はいかにして完成したのか?
2010年には最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手三冠を獲得し、沢村賞に輝いたエース・前田健太「3人ならトリオ、4人ならカルテット、5人ならクインテッド。じゃあ、6人揃ったらなんて言うかわかります?」
プロ野球評論家の達川光男氏からの思わぬ質問に、しばらく首をひねって考えていると、「SEXTET(セクステット=6人組)って言うんですよ。何かいい言葉がないかな、と思って外国人に聞いてみたら、教えてくれてね。発音がちょっと微妙なんですけど、辞書でも確認しましたから間違いないですよ(笑)」と返ってきた。
達川氏に辞書まで広げさせた理由は、何を隠そう、広島投手陣の充実にほかならない。23試合を消化し、防御率2.45はセ・リーグ4位ながら、昨年の3.22(5位)を大きく上回る。セットアッパーのキャム・ミコライオから抑えのデニス・サファテへの安定感も光るが、やはり目を引くのが先発投手陣だ。前田健太を柱に、ブライアン・バリントン、野村祐輔、大竹寛、篠田純平、福井優也。ここまでこの6人でローテーションを回している。だから「SEXTET」というわけだ。さらに特筆すべきは、この6人がいずれもドラフト1位で入団した投手ということだ。
大竹...2002年ドラフト1位
バリントン...2002年MLBドラフト1巡目(全体1位)
前田...2007年高校生ドラフト1巡目
篠田...2008年大学・社会人ドラフト1巡目
福井...2011年ドラフト1位
野村...2012年ドラフト1位
なかなかドラ1の6人でローテーションを回すなど、お目にかかれるものではない。
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