2012.03.12

【プロ野球】ソフトバンク三軍に、将来有望な逸材たちがゴロゴロいた!

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 繁昌良司●写真 photo by Hanjo Ryoji

150キロを超すストレートが武器の千賀滉大 ソフトバンクのキャンプを見ようと宮崎へと出かけた。着いたその日は雨で、メイン球場が使えないため室内での練習だった。昼過ぎに空港から駆けつけた時にはA組、つまり一軍の練習はすでに終わっていたが、入れ替わるようにB組(二軍、三軍)の若い選手たちがやって来た。みんな顔つきはあどけないが、コイツらがすごかった。

 白地に黄色くふちどった黒いロゴ。シンプルな色調のユニフォームは大人たちにこそ似合うデザイン。高校生かと思うような幼い表情と、まだ子どもっぽい体の線の細い選手たち。それだけに、余計にユニフォームとの違和感を覚えてしまう。

 背番号「127」と「129」が肩を並べて小走りでやって来る。小柄なのにノシノシと歩いてくる「130」。こっちをチラッと横目で見た「140」は高校時に受けた左腕だ。その多くの選手が3ケタ背番号のB組の選手たち。つまり、一軍出場資格を持たない”育成選手”だ。

 そんな彼らがボールを手にしてバットを握ると、「プロ野球選手」に一変する。

 マシンのボールかと思ったら、スリムなサイドハンドが投げている。背番号127の投手・伊藤大智郎(19歳/愛知・誉高)だ。プロのユニフォーム姿が痛々しく思えるほどの細い体から、なぜそんな強いボールが投げられるのか。相手をするコーチのグラブが痛そうな音をたてている。

 もうひとり、こちらは2ケタの背番号だが入団2年目の左腕・坂田将人(18歳/福岡・祐誠高)。およそ40メートルも向こうからモーションをつけて全力で投げてくるボールが真っすぐに伸びて、構えたグラブにすっぽりと収まった。一球だけならまだしも、これが何球も続く。すごいコントロールだ。少し離れた場所から、「すげえな、オマエ!」と驚き、称賛していたのが守護神・馬原孝浩だった。