【MLB】大谷翔平の役割は? ドジャースはブルワーズの「90フィートを奪う野球」とどう戦うのか ナ・リーグ優勝決定シリーズの焦点 (2ページ目)
【似て非なる両チームの特徴】
両チームの走塁能力の差は、データにも鮮明に表れている。データサイト『ベースボール・サバント』の走塁得点価値(Baserunning Run Value)は、盗塁や打球が飛んだ際の進塁など、走塁によってチームの得点をどれだけ増やしたかを示す指標だ。ブルワーズがプラス9でメジャー3位だったのに対し、ドジャースはマイナス5で27位だった。さらに、単打で一塁から三塁へ進むなど、盗塁以外の進塁を評価する追加進塁得点価値(Extra Bases Taken Run Value)でも、ブルワーズがプラス7でメジャー1位、ドジャースはマイナス3で24位だった。走塁全体で得点価値にして14点分の開き、盗塁以外の進塁でも10点相当の開きがある。
ウッドワードは、ブルワーズの走者がかけてくるプレッシャーについて、こう説明した。
「私たちの投手陣は注意を払わなければなりません。投球動作を素早くし、本塁までの時間を短くする必要があります。少しでも遅ければ、二盗も三盗もしてくるし、次の塁も狙ってきます」
走者を警戒すれば、投手は打者だけでなく走者にも神経を使う。クイックモーションや牽制を意識しなければならない。こうした負担を打線全体でかけ続けることが、ブルワーズの強さなのである。ただし、ブルワーズは走塁だけに頼るチームではない。今季はチーム打率でナ・リーグトップ(.258)、四球数でもリーグ2位(668)に入った。一方、ドジャースは長打率でリーグ2位(.424)。得点の生み出し方には明確な違いがある。
ウッドワードは、ブルワーズの野球について、もう一つ興味深いことを話している。
「彼らの野球は、私たちが良い状態の時にする野球と同じようなスタイルです。ただ、私たちには彼らほどのスピードはありません。その一方で、打者は私たちのほうが上です。私たちの打線にはすばらしい打者がそろっています。彼らには、私たちほどの長打力はありませんが、それを別の方法で補っています」
両チームが目指す野球は必ずしも正反対ではない。ドジャースも四球を選び、打線をつなぎ、相手にプレッシャーをかける。加えて、強力な打者がそろっているため、長打によって一気に得点を奪える。一方のブルワーズは、長打力で及ばない部分をコンタクト能力、走塁、状況判断、守備力で補う。ウッドワードは、ドジャースの調子が悪い時には、チーム全体でプレッシャーをかけられず、それを実行する選手が数人だけになってしまうとも指摘した。
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