【MLB】イチローも「一番強い」と大絶賛! 総年俸ランキング23位と低予算のブルワーズが勝てる要因 (2ページ目)
台湾にはパートタイムのスカウトがおり、19歳の右腕投手・林張子俊(Chang Tzu-Chun Lin)、17歳の三塁手・廖宥霖(Yu-Lin Liao)を獲得。さらに色川氏と契約し、日本でもプロ・アマで人材を求めていく。色川氏が続ける。
「マネーゲームでは勝てませんが、NPBで2、3番手クラスの選手でもいいと考えています。たとえばドジャースの佐々木朗希投手クラスの選手でも、ブルワーズのような球団に入り、メジャーリーグでしっかり力を出して、そこから他の球団にバイアウトを狙うのも選手側の戦略としては当然ありだよねと。ウチの強みのひとつは、スプリングトレーニングの施設が西海岸のアリゾナにあることです。日本人選手には移動的に好条件ですよね。もちろんハード、ソフトの両面で、選手を育てる力は持っています」
【19歳の外野手と8年総額121億円で契約】
大谷翔平はエンゼルスに入団してから評価をさらに高め、名門ドジャースに羽ばたいた。育成に優れるブルワーズは、高いポテンシャルを持った選手に同様の道を歩ませられると考えているのだろう。
MLB公式サイトが発表した「ファームシステムランキング(今季途中)」で4位に入ったブルワーズは、育成力を評価されている球団だ。
その象徴と言えるのが、外野手のジャクソン・チョーリオ。球団は2023年12月、3Aで6試合しか出場していない当時19歳のチョーリオと8年総額8200万ドル(約121億円)で契約した。日本人選手を除くと、メジャーデビューを果たしていない選手では史上最高額だった。
ベネズエラ出身のチョーリオは16歳でブルワーズに入団し、マイナーでプレー。5ツール(打率、パワー、スピード、肩、守備)を備えるプロスペクトとして注目されていた。2024年開幕戦でメジャーデビューを果たすと、同年シーズンに史上最年少で「20本塁打&20盗塁」を達成(21本塁打、22盗塁)。今季は131試合で21本塁打、21盗塁、打率.270とチームに不可欠な戦力になっている。
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