ダルビッシュ有、サイ・ヤング賞への道。ハードルとなる要素を考えた (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO


 しかし、その代わりに高く評価されたのが被打率と防御率です。バッターに打たれないピッチングでメジャートップの被打率.178を残し、防御率1.89もア・リーグ断トツの数字でした。

 2018年のナ・リーグ受賞者、デグロムも同様です。メジャートップの防御率1.70が高く評価され、300奪三振を記録したシャーザーの3年連続受賞を阻止しています。

 さらに近年、受賞者の評価として注目されているのが、昨年のバーランダーが同僚のゲリット・コール(現ニューヨーク・ヤンキース)に競り勝って2度目の受賞の要因となったWHIPでしょう。

 WHIPは投手の評価項目のひとつで、投球回あたり与四球と被安打数の合計、すなわち1イニングあたり何人の走者を出したかを表す数値です。バーランダーはメジャートップのWHIP0.80が最も高く評価され、被打率.172(メジャー1位)と防御率2.58(ア・リーグ2位)も受賞につながったと言われています。

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