コリン・マキューが語る大谷翔平。「ほかの日本人とは明らかに違う」 (2ページ目)

  • 永塚和志●文 text by Nagatsuka Kazushi
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

―― 2015年には先発投手としてア・リーグ2位となる19勝を挙げましたが、今シーズンはリリーフに回りました。リリーフの役割について、どう考えていますか。

「先発とはまったく違うものだね。慣れるまで時間がかかったし、これまで行なっていた先発としてのルーティンなどを変える必要があった。だけど、いつウォームアップすればいいのかがわかってきたら平気だったし、自分にとってはとても自然な配置換えだったと思うよ。この役割でもいい仕事をしたい」

―― リリーフの仕事は大変だと思いますが、楽しんでやれていますか。

「そうだね。ただ、気持ちの持ちようは、先発とは少し違うかな。リリーフは、より攻撃的な気持ちで投げる必要があるんだ。まだ自分は先発投手だという気持ちでいるし、いずれ先発に戻ることがあったとすれば、以前よりも自信を持って投げることができると思います」

―― リリーフの一番難しいところは何ですか。

「出番が来たら、すぐに全開でいけるようにしておかないといけないところだね。リリーフは1球1球が非常に大事になってくるし、精神的にもストレスがかかる。毎日、シャープさを保っておかなければならないんだ」

―― 昨年、アストロズはワールドシリーズを制覇し、今シーズンもワールドシリーズまであと一歩のところまでいきました。それ以前は、たとえば2011年から2013年の3シーズンはいずれも100敗を喫するなど、チームは低迷していました。そこからの躍進の理由は何だと考えますか。

「理由は2つあると思います。1つは、生え抜きの若いタレントたちの才能が開花したこと。彼らはマイナーリーグで着実に力をつけ成長してきた。メジャーでは低迷していたけど、マイナーでは勝っていたんだ。若くていい選手がメジャーに上がってきたことで、2015年を境にⅤ字の回復を遂げることができたんだ。

 その一方で、FAでいい選手を効果的に、しかも適切なタイミングで獲得できたことも大きかった。そういったことがあって、昨年や今年のようにいい成績を収めることができたと思う」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る