2018.07.30

大谷翔平は巻き返せるか。
新人王争いはヤンキースの若き大砲が最有力

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

2018年のMLBニューカマー@ア・リーグ編

 2018年のメジャーリーグも、いよいよ後半戦に突入しました。前半戦は大谷翔平選手の衝撃デビューで大いに沸きましたが、時を同じくして台頭してきた他のニューカマーの存在も見逃すわけにはいきません。そこで今回は、シーズン前半戦で一気に名を世に広めた若手有望株たちを紹介します。

後半戦でさらなる飛躍が期待される大谷翔平 まずはア・リーグで注目されたのは、ロサンゼルス・エンゼルスのハイメ・バリア(22歳)というピッチャーです。大谷選手のチームメイトなので、テレビで投げる姿を観た方も多いのではないでしょうか。

 バリアの出身は中央アメリカのパナマ共和国。2013年に16歳でエンゼルスに入団しました。そして3年後の2016年には、チームの最優秀ピッチングプロスペクト(投手の若手有望株ナンバー1)に選ばれています。

 2017年はマイナーのシングルAからスタート。その後、ダブルA→トリプルAと順調に階段を駆け上がり、26試合の先発で合計7勝9敗と負け越しながら、防御率2.80という好成績をマークします。その年、オールスター前に行なわれるフューチャーズゲーム(若手のオールスター)では、世界選抜チームにパナマ出身者として唯一選出されました。

 2018年、バリアはマイナーで開幕を迎えます。ところが今季、エンゼルスは先発投手陣に故障者が続出。そのために開幕早々の4月11日、テキサス・レンジャーズ戦で先発するチャンスを掴みました。すると、当時21歳という若さながら落ち着いたピッチングを披露し、5イニングを1安打1失点で初登板・初勝利を挙げたのです。

 バリアの球種は主に速球とカーブ、そしてチェンジアップ。そのなかでも、チェンジアップのキレが高い評価を得ています。また、コントロールが秀でているのもバリアの大きな武器でしょう。

 4月22日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦に登板したときのピッチングは、まさにその真骨頂でした。初回、2番バッターのブランドン・ベルトに対して、なんと1打席で21球も投げるというメジャー新記録を打ち立てたのです。