2018.07.21

Dバックス顧問が分析。関西人・
平野佳寿に必要なのは「完璧な落ち」

  • 高橋博之●文 text by Takahashi Hiroyuki
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

 今年、日本からメジャーへと戦いの舞台を移した選手のなかで、最も注目を集めているのはアナハイム・エンゼルスの大谷翔平だろう。しかし、大谷の圧倒的な報道量でかすんでしまっているが、オリックスからアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍した平野佳寿(よしひさ)も26試合連続無失点の球団記録を打ち立てるなど、ここまで46試合に登板し、2勝1敗、防御率2.20と活躍。今やチームにとって欠かせない存在となっている。

 日本での実績があったとはいえ、環境やレベルが変わるなかで、これほどの数字を残すのは容易なことではない。平野が好投を続けてきた理由は何か? さらに、首位争いを繰り広げているなかで、シーズン後半に向けてどのような役割が求められるのか? ダイヤモンドバックスで顧問を務める小島圭市氏に話を聞いた。

前半戦、26試合連続無失点の球団新記録を打ち立てたダイヤモンドバックスの平野佳寿 小島氏はアリゾナキャンプで平野を見たとき、「普通に活躍できるだろうな」と感じたという。小島の言う「普通に活躍する」というのは、セットアッパーとして成績を残すだけでなく、たとえ負け試合であってもチームのために1年間しっかり投げることができるということだ。

 平野はオープン戦の序盤こそ3試合連続で被弾するなど、手探りのなかでの投球が続いたが、シーズンが始まる頃には順応し、現在は勝ち試合での継投の一端を担っている。

 平野の予想以上の活躍に目を細めながら、小島氏は現状を冷静に分析した。

「26試合連続無失点という記録もありましたが、今の平野のピッチングはそれほどよくないと思っています。甘い球が結構ありますし、バッターの打ち損じに助けられているという印象です。打たれているけど、結果的に0点に抑えているという感じでした。

 テレビ越しに見ている感じでは、ストライクこそ取れていますが、コントロールがいいというレベルではありません。正直なところ、これでよく抑えられているな、と思うときがあります」