14億円より息子同伴、まさかの世界一弾...。メジャーリーガーの引退劇 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 メジャー14年間の通算成績は、打率.268・409本塁打・1298打点。スイッチヒッターの本塁打数としては、ミッキー・マントル(536本)、エディ・マレー(504本)、チッパー・ジョーンズ(468本)、カルロス・ベルトラン(421本)に次ぐ歴代5位の記録です。

 8年間所属したヤンキースは、「史上最強のスイッチヒッター」と称されたマントルがいたチーム。テシェイラはその伝統を受け継ぐバッターという存在でもありました。本人は「ピンストライプのユニフォームでプレーする夢を成し遂げた」と語っており、ヤンキースの選手としてプロ生活を終えることを重要視したのでしょう。他球団に移籍すれば、まだ十分に活躍できたはず。しかし、それがテシェイラの美学なのだと思います。

 今年で引退する決意をした3人目は、シカゴ・カブスのデビッド・ロスという選手を紹介したいと思います。ロスは2002年にロサンゼルス・ドジャースでデビューしたキャッチャーで、計7球団も渡り歩いたいわゆる「ジャーニーマン」。主に控えキャッチャーとして、全米各地の球団で重宝されてきました。

 そのプロ生活のなかでも、特にロスが輝きを放ったシーズンは2回あります。まずひとつは、レッドソックス時代の2013年。エースのジョン・レスターの専任キャッチャーに抜擢され、バッテリーを組んでチームの世界一に貢献しました。

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