【MLB】オールスターに選ばれそうな「遅咲きニューカマー」 (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 アーチャーの最大の武器は、なんといっても切れ味抜群のスライダーでしょう。時速90マイル(約145キロ)を叩き出す高速スライダーには、相手バッターもまったく手が出ません。全投球のうち4割近くスライダーを投げ、この球種で80個の三振を奪い、72個が空振り三振です。メジャートップの奪三振113個のうち、スライダーが80個という割合はメジャー1位。今、メジャーで最もすごいスライダーと言われています。

 評価はうなぎ上りで、早くも「今年のサイ・ヤング賞はアーチャーだ」という声が出ています。昨シーズン途中にデトロイト・タイガースに移籍した元サイ・ヤング賞投手のデビッド・プライスの穴は、アーチャーが完全に埋めました。この調子でいけば、オールスター出場は間違いないでしょう。ぜひとも、ア・リーグの先発投手を務めてもらいたいです。

 次に紹介したい選手は、ヒューストン・アストロズのダラス・カイケルという27歳の先発左腕です。2009年にドラフト7巡目(全体221位)でアストロズ入りしたカイケルは、2012年にメジャーデビューを果たしました。昨シーズンは先発陣の主軸を任され、投球回数も200イニング以上を達成。アストロズのローテーションに欠かせない存在になると、今シーズンは開幕からいきなり6連勝という破竹の快進撃を見せたのです。

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