ナ・リーグ屈指の常勝軍団同士。4度目の対決はいかに?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu photo by AFLO

【2014年リーグチャンピオンシップシリーズ展望@ナ・リーグ編】

 今年のナ・リーグのディビジョンシリーズは、東地区1位のワシントン・ナショナルズと西地区1位のロサンゼルス・ドジャースが敗退し、中地区1位のセントルイス・カージナルスとワイルドカードから勝ち上がったサンフランシスコ・ジャイアンツがリーグチャンピオンシップ(LC)シリーズに駒を進めました。カージナルスは4年連続でのLCシリーズ進出で、2000年以降では9度目。一方のジャイアンツも、ここ5年間で3度目となります。

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カージナルスは今季18勝の左腕マディソン・バムガーナーを打ち崩せるかカージナルスは今季18勝の左腕マディソン・バムガーナーを打ち崩せるか たしかに近年のナ・リーグを振り返ってみると、2011年と2013年はカージナルスがLCシリーズを制し、2010年と2012年はジャイアンツがリーグ優勝しています。過去5年間のポストシーズンの成績を見ても、通算勝利数の1位はカージナルスの30勝、2位がジャイアンツの26勝。まさに、この両者でナ・リーグの覇権を分け合っていると言えるでしょう。

 このLCシリーズでの両チームの対戦は、1969年のエクスパンション(球団拡張)で優勝方式が変更されて以降、4度目となります。最初は1987年、カージナルスが4勝3敗で勝利。ただ、このシリーズではジャイアンツで3番を務めたジェフリー・レナードというバッターが打率.417・4本塁打・5打点という活躍でLCシリーズMVPに輝きました。

 2回目の対戦は2002年。今度はジャイアンツが4勝1敗でカージナルスを下し、ジャイアンツの強肩捕手ベニト・サンティアゴが打率.300・2本塁打・6打点でMVPになっています。そして3回目は、2年前の2012年。またもジャイアンツが4勝3敗で勝利し、マーコ・スクタロという二塁手が打率.500・4打点・6得点と大暴れしてMVPを受賞。過去3回の対戦では、いずれもジャイアンツの選手がLCシリーズのMVPに輝いています。

 2012年の対決では、前年世界一に輝いたカージナルスが3勝1敗と王手をかけながら、まさかの3連敗という展開でした。その内容も、0-5(第5戦)、1-6(第6戦)、0-9(第7戦)で、合計1得点20失点という完敗です。そんな苦い思い出があるだけに、カージナルスは雪辱に燃えていると思います。

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