2013.04.16

【MLB】黒田博樹、完封よりも評価されるべき「隠れた金字塔」

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by Getty images

4月14日(現地時間)のオリオールズ戦に先発した黒田博樹は、今季2勝目を完封で飾った アメリカ流の表現を借りるならば”Hard Worker(勤勉家)”、そして”Consistency(一貫性)”。ヤンキースの黒田博樹の投球には、この言葉がよく当てはまる。

 現地4月14日のオリオールズ戦に先発した黒田は、自身5度目の完封勝利を無四球で飾った。そして、この試合は黒田にとってメジャー150試合目の先発だった。

「5年とちょっとで150試合に先発したというのは、自分にとってすごく大きいことじゃないかなと思います」

 控えめな言葉だったが、彼の充実感は十分に伝わった。

 これまで日本人投手で150試合以上に先発したのは、野茂英雄(通算318試合)と大家友和(通算178試合)のふたりだけ。そして今回、黒田が3人目の達成となった。スピードでは野茂が最も速く、5年目の最終登板で達成した。ちなみに大家は8年目の6試合目だった。

 黒田は常に、「ケガをせずに1年間ローテーションを守ることが最も大切」と語る。メジャーで1年間ローテーションを守り切れば、先発の機会は30試合強。約5年間で150試合の先発を果たした野茂と黒田は、まさに1年間ほぼローテーションを守り、それを5年間継続してきたことになる。まさに”Hard Worker”であり”Consistency”。5年間のスパンで一貫して安定した成績を残せた日本人投手は野茂と黒田だけ。野手ではイチローと松井秀喜だけだったというのが現実だ。