2012.08.31

【MLB】なぜ岩隈久志は急に勝ちだしたのか?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

8月も3勝を挙げてマリナーズの快進撃を支えている岩隈久志 後半戦に入って、シアトル・マリナーズが快進撃を続けています。オールスター後は43試合で27勝16敗・勝率.627。貯金を『11』も積み重ねています。特に本拠地セーフコフィールドでは、7月26日以降、なんと15勝1敗。一時はプレイオフ出場枠に7ゲーム差まで迫るなど、後半戦のメジャーリーグを大いに盛り上げています。

 その躍進の原動力となっているのは、やはりエースのフェリックス・ヘルナンデスを中心とした投手陣でしょう。今シーズンはア・リーグ3位のチーム防御率(3.68)を記録していますが、特に後半戦はタンパベイ・レイズに次ぐ、リーグ2位の防御率3.10と絶好調。そんな強力投手陣の主役のひとりが、岩隈久志投手です。

 今シーズン序盤の岩隈投手は、非常に苦しい立場でした。マリナーズは3月28日に日本でシーズン開幕を迎えたものの、岩隈投手がメジャーデビューしたのは、約1カ月後の4月20日。しかも、先発ではなく、リリーフとしての登板でした。また、デビューしたものの4月はわずか2試合、さらに5月も3試合のみ。リリーフでありながら、計5試合しか登板機会がなかったのです。

 ただ、エリック・ウェッジ監督も岩隈投手の起用方法について悩んでいたようです。他のリリーフ投手たちと比べて肩の仕上がりが遅いため、急な登板では本領を発揮させづらく、先発陣に加えようにも、先発5人はきっちりローテーションをキープ。よって岩隈投手が投げられる機会は、非常に限られていたのです。