2012.09.06

【MLB】絶好調レッズ。黄金期以来のシーズン100勝なるか?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

現役最高のクローザーとの呼び声高い『人類最速男』アロルディス・チャップマン シンシナティ・レッズが絶好調です。シーズン80勝をメジャー一番乗りで達成し、ナ・リーグ中地区を独走しています。というわけで今回は、久々にスポットライトが当たっている全米最古の球団、レッズについて紹介したいと思います。

 レッズの前身は、1869年、アメリカで初のプロ野球チームとして誕生したシンシナティ・レッドストッキングスというチームです。1876年、ナ・リーグ創設と同時に加盟しますが、長らく優勝とは縁のないシーズンばかりでした。1919年に初めて世界一となるものの、1919年のワールドシリーズといえば、全米中を震撼させた八百長『ブラックソックス事件(※)』のあった年です。八百長によってワールドチャンピオンになりましたが、その後、レッズは再び低迷。2度目の世界一は、1940年まで待たなければなりませんでした。

 しかし、1970年代にようやく黄金期を迎えます。特に1975年は、2位のロサンゼルス・ドジャースに20ゲームもの大差をつけて優勝。35年ぶりの世界一に輝きました。さらに1976年には、プレイオフとワールドシリーズを無敗で制して2連覇を達成。圧倒的な破壊力で『ビッグレッドマシン』と恐れられたのです。

 1970年代のレッズは、まさに無敵でした。ジョニー・ベンチ、ピート・ローズ、ジョー・モーガン、ジョージ・フォスターは、1970年から1977年の8年間で、4人合わせて6回もMVPを獲得。さらにキャッチャーのベンチ、セカンドのモーガン、ショートのデーブ・コンセプシオン、センターのシーザー・ジェロニモが並んだセンターラインはゴールドグラブ賞の常連で、鉄壁の守備も兼ね備えていました。後にベンチ、モーガン、強打の一塁手トニー・ペレス、そして名将スパーキー・アンダーソン監督が殿堂入り(ローズは賭博行為により永久追放の身分)。1927年のニューヨーク・ヤンキース(3番ベーブ・ルース、4番ルー・ゲーリッグを擁する殺人打線)と比べられ、「どちらが史上最強チームか」という論争が今でも起こるほどです。