2012.05.12

【MLB】川崎宗則が示す、
これからの日本人メジャーに必要な英語力

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by Getty Images

マイナーからメジャーを勝ち取り、今も活躍を続ける川崎宗則 現地時間5月8日、マリナーズの恒例行事となった学校訪問でイチロー、岩隈久志、川崎宗則の日本人3選手が近隣の小学校を訪れた。

 目的は地域社会への貢献であり、禁止薬物の危険性や教育の重要性を子どもたちに訴えかけるもの。約500人の児童の前で3人を代表して川崎が英語であいさつを行なった。以下、川崎の英語でのあいさつだ。

“Hi all. My name is Munenori Kawasaki. Call me Mune. I’m from Japan. My English isn’t good now. Because I’m Japanese.”

 わざわざ訳す必要もないだろう。中学1年生で習う初歩的な英語に過ぎない。発音も決してうまいとは言えず、もしかすれば米国の子どもたちは聞き取りにくかったかもしれない。それでも川崎は臆することなく、自らの言葉で語りかけた。「オレ、まだ英語がヘタなんだよ。だって日本人だから」。この言葉は子どもたちに大爆笑を誘い、川崎は彼らの心を完全につかんだ。

 今や多くの日本人選手がメジャーでプレイする時代になったことで、以前にはなかった壁もたちはだかるようになったと感じることがある。それが言葉の壁だ。

 日本人選手には必ずと言っていいほど専属の通訳が付く。15年前ならば、日本人選手はごくわずか。前例のない時代は通訳を付けることに違和感はなかったが、今季の日本人メジャーリーガーは開幕の時点で14選手。これはドミニカ、ベネズエラ、カナダに次いで4番目に多い。しかし、いまだに日本人選手には、ほぼ全員通訳が付いている。これはいかがなものか。