2012.05.10

【MLB】いよいよダルビッシュとの初対決。
最強打者・プホルスはここがすごい!

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • photo by Getty Images

デビューした2001年から2010年まで、3割、30本塁打、100打点以上を10年連続でマークしたプホルス ダルビッシュ有は、メジャーでまだまだ新しい経験を毎日のようにしている。その中で、これからライバルとして語り継がれるであろう、メジャー屈指の強打者・アルバート・プホルスとの戦いがいよいよ始まろうとしている。今オフにプホルスと10年契約を交わしたロサンゼルス・エンゼルスとテキサス・レンジャースの今年はじめての試合が、現地時間5月11日に行なわれる。

 プホルスは昨年まで11年間のメジャー生活で、毎年30本塁打以上を放ち、通算打率は.327。エンゼルスに移籍してからはまだ本調子ではないが、5月6日の試合で待望の一発を放つなど、徐々に調子を上げている。また、彼の見るべきところはその絶対的な打撃力だけではない。昨年のプレイオフで見せたふたつのプレイは、まさに野球人として彼の能力の高さを見せつけるものだった。

 プホルスのいたカージナルスは、シーズン90勝を挙げてワイルドカードでプレイオフに進出し、ディビジョンシリーズ(地区シリーズ)でフィリーズと対戦した。そのフィリーズはシーズン102勝をマークするなど、ワールドシリーズ制覇の最有力候補に挙げられていた。そして2勝1敗とフィリーズがリードして迎えた第4戦。野球はひとつのプレイで流れを大きく変えてしまうスポーツだが、この試合でプホルスが見せた守備は、試合の流れどころかシリーズの流れも大きく変えた。

 2-3と1点を追うフィリーズは6回、この回先頭のチェイス・アトリーが四球により出塁した。次の打者の放った打球はショートの深い位置へと転がった。その打球を見て、エンドランでスタートしていたアトリーはすかさず三塁を狙った。しかし、ファーストを守っていたプホルスはアトリーの動きを見逃さなかった。ショートからの送球を一塁ベースより2、3歩前で捕り、三塁に素早く送球しアトリーをアウトに仕留めたのだ。その瞬間、セントルイスファンの大歓声がスタジアムに響き渡った。その裏の攻撃で2点を追加したカージナルスは、この試合を5-3で勝利し、シリーズ制覇の道を突っ走ることになった。