2012.03.19

【MLB】ダルビッシュも苦戦中。滑るボールはここが厄介!

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

前回の登板で制球に苦しんだダルビッシュ有 現地時間3月13日、ダルビッシュ有のオープン戦2度目の登板となったインディアンズ戦の内容は散々だった。3回で61球を投じ、ストライクは29球、ボールが32球。この数字を見るだけで彼がいかに制球に苦しんでいたかがわかる。

 ダルビッシュの登板を映像で確認したが、ボールが抜け高く浮き上がり、引っ掛けてショートバウンドになるなど、日本時代のダルビッシュからは想像もつかない荒れぶりだった。3月も中盤を迎え、下半身の張りもピークを迎える時期ではあるが、最大の原因はボールが滑ることだろう。ボールをこねたり、左の二の腕に右手の指先をこする仕種があったりと、これだけでも滑るボールに苦労していることはわかったが、投球フォームも右腕が下がって見えた。

 先駆者・野茂英雄からはボールが滑るという話を聞いたことがなかったが、他の日本人投手のほとんどが滑るメジャー公式球に苦心していた。滑り止めを付け、投球フォームを変え、対応を図ってきているが、メジャーで何年プレイしようと日本時代と同じようにはいかない。これが現実だ。

 ボールが滑ると聞くと、一般的にはリリースポイントで滑ってしまうと思われがちだが、じつはボールが滑ると感じるのはリリースよりも前の段階。投手にとっては、これが最も厄介なのだという。

 具体的には「テイクバックからトップを作るまで」である。