2012.02.09

【MLB】ア・リーグ新人王争い。ダルビッシュのライバルはコイツだ!

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

将来のエースと評されるマット・ムーア(レイズ)はブレイク間違いなし!?2012年、注目のスター候補たち[ア・リーグ編]

マット・ムーア(22歳)
[タンパベイ・レイズ/投手/左投左打]

 まずはタンパベイ・レイズのマット・ムーアというピッチャーを紹介します。ムーアはニューメキシコ州の高校から2007年ドラフト8巡目でレイズに入団し、契約金わずか11万5000ドル(約1400万円・当時)と、決して評価の高い選手ではありませんでした。2010年までシングルAでプレイし、そこでも開幕から0勝7敗・防御率6.63。苦しいシーズンを送っていたのですが、コーチのアドバイスでボールの握りを変え、ワインドアップを改善したところ、突如、才能が開花したのです。

 その年のマイナーリーグで奪三振王に輝くと、2011年はダブルA、トリプルA合わせて27試合に先発し、155イニングで12勝3敗・210奪三振・防御率1.92を記録。そして2011年9月22日にメジャー初先発を果たすと、敵地でのニューヨーク・ヤンキース戦で5回無失点11奪三振の快投で、メジャー初勝利を挙げました。さらにその活躍が認められ、ムーアはディビジョンシリーズ第1戦の先発に大抜擢されます。22歳104日での先発は、プレイオフの第1戦目に起用されたピッチャーのなかで、メジャー史上2番目に若い記録です。しかもテキサス・レンジャーズの強力打線相手を7回2安打無失点で押さえ込み、見事、レイズを勝利に導きました。

 2011年12月、レイズはムーアと5年1400万ドル(約10億8000万円)で契約を延長しました(2017年から2019年まで3年2600万ドルのオプション付き)。メジャーでわずか9イニング3分の1(レギュラーシーズンのみ)しか投げていないピッチャーには破格の条件です。これは、昨年13勝を挙げて新人王に輝いたチームメイトのジェレミー・ヘリクソンよりも高い評価。2007年ドラフト全体1位のエース、デビッド・プライス(通算41勝26敗)をも超える逸材ではと言われています。

 最大の武器は、最速98マイル(約158キロ)のストレートと、キレ味抜群のカーブ。コントロールも非常に良いサウスポーなので、ヤンキースやボストン・レッドソックスの強力左打線に対抗できる貴重な逸材です。きっと今シーズンは、さらに目覚しい活躍をしてくれることでしょう。