【夏の甲子園2026】「青春って密なので」の原点はあの夏の惨敗 仙台育英・須江航が明かす"日本一1000日計画"のすべて (4ページ目)
今や仙台育英は、高校球界のトップ校のひとつになったと言っていい。将来有望な中学野球の逸材から選ばれる高校になり、OBの多くはプロ、大学、社会人と野球界の一線級で活躍している。須江監督は甲子園優勝監督インタビューでの「青春って密なので」というコメントが流行語になり、全国区の監督となった。
それでも、須江監督が初心を忘れることはない。
2018年の選手たちへの思いを聞くと、須江監督は噛み締めるように言葉を紡いだ。
「自分が子どもの頃から野球をやってきたなかで、もっとも楽しい1年間でした。選手たちと一緒にチームをつくり上げている実感があって、『早く明日にならないかな』というワクワク感がありました。とにかく、彼らのことを尊敬していました。『自分が高校生の頃は、こんなに頑張れなかったよな』って。本当に感謝しかありません」
2018年8月12日。それは須江監督が初めて甲子園で采配を振った日であり、屈辱の大敗を喫した日でもある。そして同時に、仙台育英が東北勢初の日本一へと歩み始める、偉大な第一歩を刻んだ日でもあった。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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