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【高校野球】130キロ台のストレートで強豪を翻弄 指揮官も絶賛する神村学園・龍頭汰樹の至高の投球術 (3ページ目)

  • 元永知宏⚫︎文 text by Tomohiro Motonaga

【相手のスイングから狙い球を察知】

 それにしても、なぜ140キロに満たない速球で全国屈指の強豪を抑えられたのか。小田監督は言う。

「簡単に言えば、バッターが狙っていないボールを投げれば打たれない。バッターのスイングからどんなボールを狙っているのかを判断して、違う球を投げればいいわけです。そのうえで、球速の強弱をつけたり、高低に投げ分けたりして、タイミングを外す。龍頭はそれができるピッチャーですから。あとは守備陣がしっかり守ってくれれば、ある程度計算できます」

 コントロールのいい龍頭だからできる芸当だろう。

「高校生のなかでは、かなり精度の高いピッチャーだと思います。智辯学園との試合でも、意図的にフライを打たせる配球をしていました。あえて高めを使い、相手が高めを意識し始めたところで今度は低めへ集める。龍頭はそういう組み立てができる。ほかのピッチャーでは、なかなか難しいと思います。ストレートでも変化球でもしっかりストライクが取れますし、どの球種でも勝負できる。それが彼の大きな強みです」

 あと2カ月足らずで、夏の甲子園出場をかけた戦いが始まる。龍頭の成長した姿を見たい。

著者プロフィール

  • 元永知宏

    元永知宏 (もとなが・ともひろ)

    1968年、愛媛県生まれ。 立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。 大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。著書に『荒木大輔のいた1980年の甲子園』(集英社)、『補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか?』(ぴあ)、『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)など多数。2018年から愛媛新聞社が発行する愛媛のスポーツマガジン『E-dge』(エッジ)の創刊編集長

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