【高校野球】謹慎処分が変えた名将の指導論 履正社を頂点に導いた岡田龍生が語る"勝利と育成の本質" (3ページ目)
それでも大事にするのは自主性だ。どのように育むのかを尋ねると「『ほんとにプロに行きたい』という選手に来てもらうことですね」と断言する。
「高校生ですから、気持ちや取り組む姿勢が落ちる時もあります。ただ、そういう時には『プロに行きたいと言っていたんじゃないのか』『大学で野球を続ける選手はお金を払ってプレーするが、おまえはお金をもらって野球をやろうとしているんだろう。だったら同じような練習ではいけないんじゃないか』と声をかけます。プロの世界では、家族を養うなど生活がかかっているなかで、『やらされている』感覚で練習している選手はいません。そういう覚悟を持った選手が、チームを引っ張っていくのです」
またトラブルへの対応についても、現代の実情に即した形で行なっている。
「生徒同士のトラブルは当事者だけで解決するのは難しいので、『まずは私たちに相談しなさい』と伝えています。私たちのほうが適切な進め方を理解していますからね。保護者の方にも『苦情が出ていますので、一度お越しください。こうしたことがあり、以前にもお伝えしましたよね』と説明すれば、それ以上大きな問題になることはありません。必ずそのようなプロセスを踏むようにしています。あとは履正社時代の同僚で弁護士になった方がいるので、万が一の場合にも対応できるようにしています」
東洋大姫路の監督に就任してから3年が経った。目指すチームづくりについては、「ちょっとずつではありますが、近づいています」と語る。指揮官として2度目の頂点を、母校で狙っている。
著者プロフィール
高木 遊 (たかぎ・ゆう)
1988年生まれ、東京都出身。大学卒業後にライター活動を開始し、学童・中学・高校・大学・社会人・女子から世代別の侍ジャパン、侍ジャパントップチームまでプロアマ問わず幅広く野球を中心に取材。書籍『東農大オホーツク流プロ野球選手の育て方〜氷点下20℃の北の最果てから16人がNPBへ〜』(樋越勉著・日本文芸社)『レミたんのポジティブ思考"逃げられない"な"楽しめ"ばいい!』(土井レミイ杏利著・日本文芸社)『野球で人生は変えられる〜明秀日立・金沢成奉監督の指導論(金沢成奉著・日本文芸社)では、編集・構成を担当している。
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