「とんでもないのがいまして...」ドラフト候補の隠れた逸材、創価大の193センチ右腕の正体 (4ページ目)
これまでの最高球速は149キロだが、その数字以上に迫力があり、速く見える。そんな感想を伝えると、山崎は「ボールの質がいいとよく言われます」と笑った。自慢の好球質は、捕手経験も一役買っていると山崎は見ている。
「キャッチャー時代はリストを使って、いい回転の送球をすることを意識していました。その経験がピッチャーになった今も生きていると感じます」
今春のリーグ開幕前には、JR東日本など強豪社会人にも好投。山崎は「真っすぐで空振りをとれて自信になりました」と手応えを語る。
進路は「プロ一本」と退路を断っている。チームメイトの立石ばかりが脚光を浴びる現状にも、山崎は「立石のおかげで見てもらえるチャンスが増える」と前向きにとらえている。
事実、スカウト陣の視線も熱を帯びてきている。あるスカウトは試合後、「これで山崎くんもドラフト戦線に名乗りをあげたんじゃないの」と語った。
ブルペンで見せていた凄まじいストレートを実戦でも再現できれば、今後ドラフト上位候補に浮上しても不思議ではない。山崎本人もパフォーマンスが安定していない自覚があるようで、こんな課題を語っている。
「2ストライクに追い込むまではいいんですけど、どうしても最後に力が入ってしまって、抜けてしまうことが多いので。力むことなく、そのまま投げられるようになりたいですね」
本格的に投手になって3年足らず。無限の可能性が眠っているのは、間違いない。今から「山崎太陽」の名前を覚えておいて損はない。
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著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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