【大学野球】立教大が甲子園のスターと脇役たちの融合でミラクル連発 8年ぶりのリーグ制覇なるか (3ページ目)
戦い方を見ると、打順は固定せず、相手投手との相性や打者の調子を見極めながら積極的に組み替えている。木村監督は早稲田大戦に勝利して勝ち点を奪ったあと、次のように語った。
「早稲田との第2戦で4番を任せた丸山を、この日は7番に起きました。1点リードされた延長12回裏、ノーアウト一塁の場面で丸山が打席に入る時に『バントしますか?』と聞いてきましたけど、『打つしかないだろう』と言って送り出しました。(打率4割超と好調な)丸山には、バントではなく打たせました」
さらに、これまで実績のなかった選手の起用、ベンチ入りメンバーの入れ替えを行なうことで、チーム全体が活性化しているように見える。
法政大との第1戦でサヨナラヒットを放った4年の野村陸翔(立教池袋出身)は、その後もチャンスで起用され結果を残している。また、法政大との第2戦からベンチ入りしてリーグ戦初ヒットを記録した2年の住井力(立教新座出身)も、早稲田大との第3戦に代打で登場し、またしてもヒットを放って結果を出した。
彼らのような"脇役"が終盤に出てきて結果を出すことで、チームは勢いづく。
「チーム全体、選手全員が最後まであきらめずに戦っています。苦しい展開でサヨナラ勝ちしたことが自信につながり、チームがいい雰囲気のなかで試合ができています。ピッチャー陣もよく粘っていますし、失点してもそれをカバーしようと野手陣が頑張ってくれています」
立教大にとっては5月10日からの明治大戦が大一番になる。木村監督は言う。
「監督の指導というより、選手たちがいい雰囲気をつくってくれている。一戦一戦をしっかり戦うことしか、我々にできることはありません。今日の雰囲気をできるだけ継続しながら、明治戦に臨みます」
現在、リーグ戦負けなしの明治大から勝ち点を奪えば、リーグ戦はさらに面白くなるだろうし、立教大の8年ぶり優勝も現実味を帯びてくる。
プロ野球見るなら『DMM×DAZNホーダイ』がおすすめ。
月額3,480円で視聴可能!
パ・リーグ主催試合が見放題!過去6,000試合以上も!
月額1,595円(税込)〜!ファンクラブ割ならさらにお得!
PC、スマホ、TVで楽しもう!
>>> 「パーソル パ・リーグTV」の詳細はこちら! <<<
著者プロフィール
元永知宏 (もとなが・ともひろ)
1968年、愛媛県生まれ。 立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。 大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。著書に『荒木大輔のいた1980年の甲子園』(集英社)、『補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか?』(ぴあ)、『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)など多数。2018年から愛媛新聞社が発行する愛媛のスポーツマガジン『E-dge』(エッジ)の創刊編集長
フォトギャラリーを見る
3 / 3