東大野球部主将→司法試験合格の辻居新平 弁護士、東大...超優秀4兄弟の教育方針は「両親が勉強に関与してこなかった」 (2ページ目)

  • 門脇 正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【弁護士と野球の面白さを教えてくれた父と兄】

ーー家族のなかで影響を受けているのはどなたでしょうか?

 キャリア的に見れば同じ弁護士の父と、一番上の兄ですかね。父と長兄は中学・高校も僕と同じ学校(神奈川・栄光学園)なので、結果的に共通点は一番多いのかな。小さい頃は弁護士という職業について、「人生ゲームに出てくるな」というレベルの理解で具体的なイメージはまったくありませんでした。でも、成長するにつれ、その仕事の意義や業界の面白さを、父や長兄を通じて知りました。

 野球に関しては、長兄が高校3年の時の、夏の大会の試合を家族と一緒に見に行って、その時に親が僕にも野球をやらせたいと強く思ったみたいで。小学2年の時に初めて少年野球の体験会に連れていってもらいました。

 最初はルールもまったくわからず、打ったあとにサード方向へ走ってしまうくらいだったんですが、体験会でティーボールをやったら、いきなりホームランを打てたんですよ。バッティングがうまくいったことが印象的で、野球にハマっていきました。

東大野球部では、東京六大学リーグで3割超えの打率をマーク 撮影/大友良行東大野球部では、東京六大学リーグで3割超えの打率をマーク 撮影/大友良行この記事に関連する写真を見るーー辻居さんは、どんな小学生だったんですか?

 とにかく負けず嫌いでした。4人兄弟の4番目で、甘やかされていたので、なにかで負けたら泣きわめくような感じだったと思います(笑)。勉強でも運動でもそうですが、たとえばボウリングで当時大学生の兄と張り合ったりしていました。年の離れた兄弟なので同級生のなかでちょっと大人びた遊びをしていたのかなと思います。

ーー当時の得意科目と不得意科目は?

 得意科目が算数と社会で、不得意だったのが国語と理科でした。苦手なほうは最低限、「普通」にしていく意識で、得意分野は存分伸ばす意識があったと思います。

ーーそして、中学受験へ。

 塾に小学4年から行き始めて、勉強と野球の両方をできる環境を、と地元の栄光学園を受けました。

ーー栄光学園は中高一貫の男子校。辻居さんから見た中高一貫のメリットとデメリットは?

 デメリットとしては大学受験まで6年間、受験からは離れるので、勘というかそうしたものが鈍ってしまうところはあるのかなと。メリットは6年間、ずっと同じ仲間と一緒に過ごせるところです。あとは6年間あるからこそ、長いビジョンで勉強や部活ができます。

この記事に関連する写真を見る

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る