横浜高校元監督とPL学園元コーチが古豪でタッグ 名門校時代とは変わった指導方針 (2ページ目)
【前田健太の1学年後輩】
一方、PL出身の千葉部長は、どう感じているのだろうか。
「私は、ここには5年前からコーチとしてやっていて、今年春から部長の大役を担いました。(平田監督とは)PLと横浜は、多少の違いはありますが、野球観は似ていますので、タッグは組みやすいです。普段は監督と一緒にノックをしたり、バッティングピッチャーをやったりしています。そのほかにも部の管理、保護者とのやりとり、練習試合の設定など、運営面のバックヤードも担当しています」
千葉部長はPL学園時代、前田健太(ツインズ)の1学年下で、2006年春のセンバツは背番号16でベンチ入り。チームはベスト4まで勝ち上がったが、出場機会はなくブルペン捕手に徹した。
城西国際大では副主将として活躍。卒業後、PL学園で5年間コーチをし、中川圭太(オリックス)らを育てた。その後、PL学園中学の軟式野球部監督を2年間務め、再びPL学園のコーチとして2016年に最後の夏を見届けた。
そして現在の高校に来て5年目、丁寧な指導で選手の実力を伸ばしている。
「バッティングピッチャーをやるにしても、速いボールを投げるわけではありません。自信をつけさせるために打ちやすいボールを投げるように心がけています」
それは平田監督も同じ方針だ。
「『ナイスバッテイング』『振りが鈍いぞ』『体が開きすぎ』などと1球1球声をかけて、対話しながら気づいたことをわかりやすくかみ砕いて教えています。とくに投げる、打つというのは本人の感覚的な部分が大事ですから。手取り足取りではなく、選手たちをどうその気にさせるかです」
名門のDNAを受け継ぐふたりの指導者によって、新たなスタートをきった彩星工科はどう変わるのか。強豪ひしめく兵庫でどんな戦いを見せてくれるのか、注目したい。
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