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「エラーは3つまでOK」「しょぼいヒットでOK」東邦・山田祐輔監督は選手たちになぜそう声をかけたのか (3ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 大友良行●撮影 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 バント練習の効果は、意外なところにも出ているという。

「僕は『打てるチームだ』という過信があったんですが、そんなことはないと気づいて、バント練習をするようになったらチーム全体のバッティングがよくなった。打席で余裕を持てるようになったからなのか、理由はよくわかりませんが、バント練習の成果がバッティングにも出ています。不思議なことに、ピッチャーや野手のフィールディングもよくなりました」

 3月25日の2回戦の相手は、甲子園通算62勝を挙げている四国の名門・高松商業(香川)だ。昨夏の甲子園ではベスト8に進出している。

「(高松商業は)去年も甲子園を経験しているので、選手には経験値がある。伝統もありますし、しっかりした野球をされるんだろうなというイメージがあります。そういうチームに対して、今日のように積極的に攻めていけたらいいと思っています」

「エラーは3つまでOK」「しょぼいヒットでOK」という指示が、次の試合でも出されるかはわからない。だが、おおらかな青年監督と共に、東邦の選手たちは躍動するはずだ。

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