北海道の無名左腕が一躍ドラフト上位候補に。星槎道都大・滝田一希が亡き母に誓う「全国大会での活躍とプロ入り」 (3ページ目)
一方で、自身の力不足も痛感したという。とくに、細野から受けた刺激は大きいものだった。
「細野は軽く投げてもすごく球が伸びる。1つも2つも、僕より上でした。キャッチボールの意識やトレーニングなど、いろんなことを聞きました」
キャッチボールで体の力を脱力させてリリースだけ力を入れることや、ウエイトトレーニングの重要性を聞き、この冬はそれをとくに意識して練習に励んでいるという。
学生生活も残り1年ちょっと。目標はもちろんプロ入りと全国大会での活躍だ。
「北海道ではダントツに飛び抜けた存在となって、全国で勝てる投手にならないといけません。負けない投手になること、155キロのストレートを投げられるようになることを目標にしていきたいです」
母や家族への感謝の気持ちと、この冬に受けた刺激を胸に、伸び盛りの大型左腕は最高峰の舞台を目指す。
【著者プロフィール】高木遊(たかぎ・ゆう)
1988年生まれ。東京都出身。大学卒業後にライター活動を開始し、学童・中学・高校・大学・社会人・女子から世代別の侍ジャパン、侍ジャパントップチームまでプロアマ問わず幅広く野球を中心に取材。書籍『東農大オホーツク流プロ野球選手の育て方〜氷点下20℃の北の最果てから16人がNPBへ〜(樋越勉著・日本文芸社)『レミたんのポジティブ思考“逃げられない”なら“楽しめ”ばいい!』(土井レミイ杏利著・日本文芸社)『野球で人生は変えられる~明秀日立・金沢成奉監督の指導論〜(金沢成奉著・日本文芸社)では、編集・構成を担当している。
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