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大阪桐蔭・星子天真と履正社・小西柚生は同郷で元日本代表チームメイト。両主将はなぜ熊本から「大阪2強」に来たのか (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Kyodo News,Tanigami Shiro

 新チーム以来、両チームの直接対決は、昨年秋が5対3、春も3対2で大阪桐蔭が連勝。さらに、甲子園がかかった夏は、現在、大阪桐蔭が11連勝中(2020年の代替大会は履正社が勝利)。大会前、力を込めた小西の言葉を思い出す。

「大阪桐蔭に勝たないと甲子園に行けないというのは、みんな思っていること。ただ、大阪桐蔭に勝ってOKじゃない。チームの目標はあくまで日本一。そのために、夏は大阪大会と甲子園での最大13連勝をテーマにずっとやってきました。夏は絶対負けずに終わりたい」

 チームとしての目標を熱く語ると、もうひとつの秘めたる思いも続けた。

「小学校の時に負けて、中学でも天真のチームに負けて、高校では連敗中。自分たちの代は天真のチームに1回も勝っていないので、高校最後の夏こそ絶対に勝ちたい」

 準決勝の関西創価戦に勝利したあと、小西はこう決意を語った。

「僕はレギュラーじゃないですけど、自分のできることを全力でやって、ベンチではしっかり声を出して、盛り上げたい。試合にはいつでも出られるように準備をして......大事なところで走って、とにかく勝ちたい」

 両チームが死力を尽くしてぶつかる2022年夏の大阪頂上決戦。互いの前に立ちはだかるライバルを倒し、日本一の目標に近づくのは星子率いる大阪桐蔭か、それとも小西率いる履正社か。でっかい夢を追って熊本から大阪へやってきたふたりのこれまでを想像しながら、全国が注目する大一番を味わいたい。

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