驚きの人事異動に「そんなことが起こるのか」。名将が挑む松山商の復活「古豪と言われてもなんの得にもならない」 (5ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

 もちろん、歴史を軽んじているわけではない。先人たちの奮闘が多くのファンを生み出し、今も応援してくれる。その声援は自分たちの大きな武器だと感じている。それでも、彼らは大野監督と新たな歴史をつくるために今と未来を見据えている。

 白地にえんじ色で「MATSUYAMA」と縁取りされた松山商のユニホーム。だが、1902年創部の歴史を紐解けば、かつてはユニホームに黒色を取り入れていた時期もあったという。高校野球ファンにとってお馴染みのユニホームにしても、時代によってデザインも素材も変わってきているのだ。

 足かせになる伝統では、前に進めない。松山商は今を生きる選手と監督によって、新たな伝統の1ページをつくり上げようとしている。

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