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超進学校のサプライズなるか。165センチ、
138キロ左腕がプロ志望届を出した理由 (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Sankei Visual

 仮に大学に進んだとして、4年後にプロへたどり着くためには何が必要だと感じているのか。

「ストレートか変化球かわからないですけど、ひとつ絶対的な武器を身につけて、しっかり結果を出していくことが大事だと思っています」

 今以上に野球に集中できる環境を得たとして、フィジカル的にも大きく成長すれば、150キロを投げられるイメージはあるのだろうか。

「150キロはわからないですけど、145キロくらいを投げられるイメージはいつも持ってやっています。あと7、8キロくらいならいけるだろうと」

 ほとんどが投手についての話だったが、思いがけずバッティングの話題も広がった。じつはこの夏、長曽我部はピッチャーながら1番打者として出場していた。

「ミート力は結構自信があります。あと選球眼も。出塁率はかなり高いです」

 さらに聞けば、50メートルを6秒1で走る足もあるという。代替大会でも盗塁を3つほど決め、高校通算でも数はわからないが、「たとえば50回くらい走ったとしたら、失敗は4個ぐらいの感覚です」と胸を張った。

 しかしその直後には「でも、ほとんど私立のキャッチャー相手じゃないので、自分の足のレベルもよくわからないんです」と言った。それでも相手がどうであれ、身体能力の高さは十分にわかった。野手に専念しようと考えたことはなかったかと聞くと、意外な答えが返ってきた。

「これまではないですけど、これからはもしかしたらあるかもしれないです」

 そもそも、投げることと打つことではどちらに自信を持っているのか。

「基本はピッチャーですけど、『野手のほうが可能性はあるかも』と言われたことがあって......自分ではわからないです」

 勉強とは違い点数で評価されることがない。自分の力も可能性もよくわからない、というのが素直な思いなのだろう。

 ただ、志望届を出しているということは、当然ドラフトで指名される可能性もある。もしドラフトで指名されたら、育成も含めてどうするのか。

「自分としては(指名が)かかったら行きたい気持ちが強いです」

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