日大藤沢の牧原が筆頭。神奈川は「本当に高校生か?」と思う逸材多数

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

スポルティーバ厳選! 
高校野球 47都道府県の注目選手
神奈川編

 新型コロナウイルスの影響により毎年夏に甲子園で開催される「全国高等学校野球選手権大会」が中止となり、その代わりに、各都道府県は独自の代替大会を開催している。神奈川では、8月1日に「令和2年度 神奈川県高等学校野球大会」が開幕。白熱の激戦が期待されるなか、注目の選手たちを紹介したい。

静岡の「中村奨成より強肩の捕手」とは何者だはこちら>>

強肩強打の捕手としてプロから高い評価を受けている日大藤沢・牧原巧汰強肩強打の捕手としてプロから高い評価を受けている日大藤沢・牧原巧汰 昨年夏の神奈川大会決勝で東海大相模に1−24と、完膚なきまでに打ちのめされた日大藤沢。誰よりも悔しい思いをしたのが、昨年からマスクを被るプロ注目の牧原巧汰だ。

 昨年は強打のリードオフマンとして県大会で3本のホームランを放ち、横浜スタジアムでも2戦連発。しかも、いずれも逆方向であるレフトに運ぶなど、パワーだけでなく技術の高さも証明してみせた。

 ディフェンスでも、二塁送球1.8秒台を叩き出すなどプロ顔負けの強肩を誇り、なにより捕球→送球時のボールを握り替える技術は一級品。昨年の悔しさを晴らすためにも、攻守で躍動した姿を見せてほしいものだ。

 牧原とともに打線を引っ張る姫木陸斗も左の強打者。思いきりのいいスイングと俊足は、大阪桐蔭からロッテに進んだ藤原恭大を彷彿とさせる。

 今年4月にOBの村田浩明氏を新監督に迎えた横浜は、プロ注目の逸材が並ぶ。184センチの右腕・木下幹也は失点を計算できる安定感あるピッチングが光る。

 この木下と二枚看板を形成する187センチの本格派左腕・松本隆之介は、最速152キロをマークするなど、全国トップクラスの素質を持つ。

 野手では、元ヤクルトでプレーした度会博文氏を父に持つ度会隆輝がピカイチ。1年春からベンチ入りを果たすなど、バッティングセンスは入学時から一目置かれていた。最終学年となりパワーも身につけ、ますます期待がかかる。

 度会とともに昨年から中軸に座る冨田進悟は、勝負強いバッティングが魅力。左右に打ち分ける技術もあり、ポイントゲッターとして打線を牽引する。

 守備なら遊撃手の津田啓史。シートノックでの動きは別格で、「本当に高校生か?」と思うほど、うまさとスピードを兼ね備えている。

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